スタッフが働き方改革を前向きに取り組む方法(1)

 

こんにちは、働き方改革アドバイザーの神田充人です。

6月から企業の方々にお会いして、特に多い課題が「人手不足」です。人手不足の中で皆さんが困っていることが、求職者がこないことと人が辞めることです。聞いた話によると、「コンビニの方が自分の会社よりも時給がいい」などと理由で辞めることもあるそうです。
働き方改革が法制化されて、これから社内体制や福利厚生など、会社を変えようと考えている経営者の方や人事担当者の方は多いと思います。本日はこれまで様々な業種、職種の方々とお話してきた経験を踏まえて、スタッフが働き方改革を前向きに取り組む方法についてお話して行きたいと思います。
そもそもなぜスタッフの方が前向きに取り組む必要があるのか?についてお話しします。まず最初に退職理由の調査をご覧ください。
男性:
1位 労働 時間、休日等の労働条件が悪かった
2位 給料等収入が少なかった
3位 職場の人間関係が好ましくなかった
女性:
1位 労働 時間、休日等の労働条件が悪かった
2位 職場の人間関係が好ましくなかった
3位 給料等収入が少なかった
出典:厚生労働省「平成26年雇用動向調査結果の概況」

上記のように待遇面に並んで、職場の人間関係が並んでいます。待遇面については他の社会保険労務士の先生などの記事をご覧ください。労働時間などの労働条件や人間関係はスタッフ一人一人の意識向上、チームビルディングをすることが求められてくるのは皆さんのご想像通りです。
次に私が教えている大学の心理学科の卒業論文のお話をします。ある学生が調査したところ、1人で課題に取り組む場合とチームメンバーも取り組んでいると知っている場合では先延ばしにする人は後者の方が少なかったとの論文を出していました。つまり、私たちはみんなで取り組んでいると感じると先延ばしをしなくなるということです。では、それを社内の課題をみんなが取り組んでいるムードを社内に広げたらどうでしょうか?それは皆さんのご想像の通りです。
働き方改革はもちろん制度を整備する必要があると思います。ただ、それだけではせっかく社内を良くすることを考えているのにそれだけでは勿体無いです。働き方改革をきっかけに社内で「働きやすい職場づくり」を皆で話し合い、考え、行動するきっかけにする。そこから良いムードを作ることこそ、皆が前向きに動き出す方法なのです。
次回は、職場の人間関係づくりの具体的な方法についてお話します。

神田充人ゆめんちゅ 代表
産業カウンセラー
中部大学 心理学科・現代教育学部・経営情報学部 非常勤講師
企業研修テーマ「コミュニケーション研修」「チームビルディング」
研修対象:管理職・次世代リーダー・若手

企業の依頼で「モチベーションをアップさせて欲しい」という依頼が5年前より多く受 けていました。どうすれば従業員のモチベーションがアップするのか?を考えた時に成果が上がったのが、対話型研修でした。研修の場を本音を言いあえる場にすることで、社内コミュニケーションの活性化をしています。